『子どもと向き合う指導員の基本姿勢 その2』

支援員の眼

その1からのつづきです。

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これらの配慮を実践すればするほどその子がイキイキとしだして、3ヶ月後には仲間からも「○○変わったね!」「なんで変わったと?」と言う声が仲間から聞かれるようになりました。そして、「えー、○○来んとー!つまらん。」とその子を慕ったり信頼したりくれる仲間ができ、ガキ大将になってますますイキイキとしだしました。

そして、その子のことを実践報告にまとめて、研修で卒所までの2年間連続で報告しました。

その子は地域の子ども劇場の団活動にも参加していたのですが、「子ども劇場は中学生になっても行けるっちゃけんね!学童はあと1年しかないとよ!」と、活動日程が重複すると団活動は休んで学童に毎日来てくれ、学童を大好きになってくれました。

その子が1年生の時にその子1人だけの入所から始まり、まさにその子の為に最初は開設された学童。そしてたった1人だったけど、初めて6年生までいてくれたその子 。
 手さぐりでやった初めての卒所式では、その子の好きだった和太鼓とSケンをしました。その卒所式のSケンでも、施設長と保護者が見ている前で見事にケンカを始めてくれましたが、こんなこと日常的にやっていて自分達で解決していっていた彼らなので、全く安心して見ていられました。

その子が中学生になって、

「家の鍵を学校に持って行くのを忘れた時に、学童に帰って来てくれたこと。」

「スケートに行く時に引率に着いてきてくれて、子ども達の面倒を見てくれたこと。」

また、その子のお母さんから聞いたのですが、その子が中学生のクラスでクラスメイトのイザコザがあった時に、「俺は学童でそんなこといっぱいやったから、もうそんなことはせん!」と言ったこと。

どれもとっても嬉しくて、その子が学童保育の本当の楽しさややりがい、そして、子ども理解の大切さといった「指導員の基本姿勢」を心に刻みこんでくれました。

今の私があるのは、その子のおかげです。

 

「もう、あの子は悪いことばっかりして、ほんっとに困る!」
「学童に来なければいいのに、学童辞めてくれればいいのに!」
という指導員もいますが(昔の私のように)、なにがあっても子どもは絶対に悪くありません。

困ってるのは子どもで、困らせたままにしているのは指導員。

苦しんでいるのは子どもで、苦しませたままにしているのは指導員。

悪いのは指導員の指導、辞めた方がいいのは指導員。

今その実践レポートを振り返ると子ども理解も浅く、指導法も拙いですが(レポート自体もほんとに拙い)、今以上に子どものことを考えている気がします。

指導員が真剣に考えて、子どものことを信じて向き合って実践すれば、子どもは必ず受け止めてくれます。そして必ず子どもは『自ら』変わります。

そんな指導員の基本姿勢を教えてくれた彼に、とても感謝しています。

 

男の子(全身)

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