『屋外での危険を避けるために』その1(スズメバチ)
皆さん、暑中お見舞い申し上げます。
ところで、夏休みにはキャンプや遠足、公園遊びなど屋外保育も行われることでしょうね。
そこで、屋外保育で知っておきたい注意事項を少し、特集してみます。
今回は、最も遭遇し易く、危険な昆虫であるスズメバチのご紹介です。
一般に、蜂は猛暑になるほど、軒下や崖、薮、物置小屋などによく巣を作って増えます。
その中でも体が大きく、毒の量が多いスズメバチには要注意。
彼らの攻撃特性は
1)黒いもの(髪の毛、瞳、黒い衣服や手袋など)を襲います。天敵の熊と間違えているという説もあります。
2)香水に敏感:香水をつけた人に襲いかかります。
3)取り囲まれる前に逃げる。空中でホバリングして取り囲み、ギチギチと音を立てるのが『一斉攻撃の合図』です。ゆっくりと後ずさりして下さい。
4)次に、尻尾から液体を振りかけます。これは警報フェロモンと呼ばれ、対象に振りかけて目印を付け、ほかの仲間がどこまでも追って来ます。
5)不幸にして襲われた場合には、目をつぶり背中を向けて頭部を刺されないように守りましょう。『帽子』は防衛の必須アイテムです。
6)蜂アレルギーの人はアナフィラキシーショックを起こす可能性があり、命にかかわります。蜂に刺された後、急に呼吸が苦しくなったり、全身が痒くなったり、刺された場所が大きく腫れ上がったりしたら、すぐに病院に搬送しましょう!以降は再発防止の為に、対象者は医師からエピペン(アドレナリン自己注射製剤)を処方してもらい、携帯しましょう。
7)防衛のコツ:自分のすぐ近くを飛び回るスズメバチがいたら、じっとしましょう。
危険を感じたら、そっと虫除けスプレーや殺虫スプレーをかけると逃げます。また、水に弱いので、ホースから水をかけるのも手です。
巣には、絶対に近づかないようにしましょう。
さらにスズメバチは体が重く、飛び方がトロいので、1-2頭ならウチワが手元にあれば叩き落とす事も可能です。襲われた場合に、腕に自信のある方のみ、どうぞ。
私も少年時代にクヌギの木で昆虫採集をしていて、襲われた事があります。その時は、すでに10頭ほどのオオスズメバチが取り囲んでホバリングし、ギチギチと不気味な音を立てていました。
次の瞬間、一斉に私に襲いかかりましたが、幸運な事に私は両手に持っていた2つの捕虫網で一網打尽にできたのです。
と言う訳で、私はまだ一度も、スズメバチとミツバチには刺された事がありません。(^^)v
さて、日焼けを嫌うあまりに黒い手袋をし、香水をつけて優雅に歩く貴方…。
危ないですよ!物陰から誰かが、貴方をじっと見つめています。
って、ストーカーではありません。貴方を異常警戒したスズメバチたちが、攻撃準備をしているのです。だって、上に述べた敵の条件にぴったりですよ。
危険なのはカブトムシやクワガタ取りで出会う、写真のようなスズメバチの群れ。警報フェロモンをかけられたら、執拗に追いかけて来て刺されることになります。
しかも、ミツバチとは異なり毒針が抜けず、毒液が空になるまで刺すので、とても恐ろしい蜂なのです。
最後はオオスズメバチの拡大写真です。これだけの知識があれば、それほど怖がることもなく、蜂の被害を防ぐ事ができますよ!
自然観察指導員のラランナ父さんでした。(^_^)/~